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【医師調査】今高校生に戻っても”医師を目指す”と約7割が回答

医師の働き方改革、社会保障費の増大や診療報酬改定など、医療業界では様々な変化が続いています。
そうした中、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」にて「今高校生に戻れたら、医師を目指すか」という質問が投げかけられました。
果たして、どのようなコメントが寄せられているのか、今から医師を目指す方に、リアルな声をお届けします。

「医師を目指す」と約7割が回答!

調査日:2024年7月16日

医師の約7割が「再び医師を目指す」、約3割は「医師を目指さない」と答えました。医師という職業に対する強い情熱と一方で、その現実的な課題がありそうです。
それぞれの医師の意見をご紹介します。

「医師を目指す」

50代 男性 開業医 神経内科 一般内科 代謝・内分泌科 リハビリテーション科 呼吸器内科
医師とロジャース学派の教育学博士課程、ジェンドリンの現象学の博士課程のトリプルライセンスを目指します。
いずれも、今の効率化を目指す医療とは真逆の位置にありますが、対人感の関係を豊かに切り開くモデルであり、患者が、自分こそ主人公だと感じ取れる医療を提供するのに、不可欠だと感じます。教育にこれらが持ち込まれたのは30〜40年前ですが、今の教育界は、ようやく、効率制度の破綻から、少なからず教師がこの方向に目を向けています。おそらく医学も、あと40年もすれば、ジェンドリンの試みが大きな意味を持つと思います。その日を早めるためにも、学び直したい教育学であり、哲学であり、アートです。

40代 男性 勤務医 アレルギー科 感染症科 小児科
自分は凡人であると自覚しているので、一般企業ではやっていくことが難しいと思う。その点医師であればそれなりにやっていけなくはないわけで。
医療界に問題は山とあれど、なんだかんだいって医学部は学力的には頂点であり(そこには議論があるところだが)、勉強やペーパーテストは得意な方だったので、やはり目指すと思う。

50代 男性 勤務医 耳鼻咽喉科
もともと医師になろうと思う理由は自分でもよくわからないまま、物心ついたときには医師になりたいと言っていた。その後成長に伴い獣医になりたいとか検事になりたいとか思いつきみたいなことは言ったが、結局医師にしかなれなかった。なんど子供にもどっても、自分はこれ以外なれない。

30代 男性 勤務医 麻酔科
高校まで目立たない成績だったので、三年間文字通り死ぬほど勉強して医学部に滑り込むことができました。
辛い事も多かったですが、自分が好きな事を仕事にできる事はなかなか他の学部に行くと難しい現実もありますのでまた頑張って医師を目指すんじゃないかなと思います。

60代 男性 開業医 代謝・内分泌科 一般内科 リハビリテーション科
今から40年以上前の話ですが、花形の職業の中で現実的になれるか?と考えた場合、残った選択肢が医師になる、医学部をめざすでした。あくまでもマイナスの選択でした。もしも今戻れたとしても、夢見語りではなく現実的な選択をとるだろうと考えます。

70代以上 男性 勤務医 神経内科 脳神経外科 リハビリテーション科
現在小生は古希、他業者の友人は殆どが退職し年金暮らし。小生は幸い現役で働けている。確かに医師の収入は以前よりは減るだろうが、医師免許には定年がなく健康であれば死ぬまで就労することが可能であり、医師免許は最高の資格には変わりない。

50代 男性 勤務医 産婦人科 眼科
こんな素敵なお仕事ないです!サラリーマンからの再受験転職でしたが、生まれ変わったらもっと高校生時代に勉強していち早く医師免許取れるようにと思います。もう少し若ければ大学院やロボットやら留学やら色々やりたかったです(T . T)

50代 男性 勤務医 皮膚科
父親は会社員でした。結構なノルマを抱えてしんどかったと思います。私はノルマ抱えて生きるのは性に合いません。今ののんべんだらりとした生活が大好きです。 生まれ変わっても今の生活したいので、無理やり医者になると思います。

40代 女性 勤務医 循環器内科 一般内科
親の病気や妊娠出産など人生のイベントで何度か医師としてのブランクができてしまったので、もっとやりきりたい気持ちがあります。加えて、他になってみたい職業も思いつきません。

40代 女性 勤務医 腎臓内科・透析 一般内科
それでも、他職種に比べて、比較的男女平等ですし、医師でなければ、貧乏家庭から脱出できませんでした。
業務としても、自分に合う職業がなかなか他にないと思うので。


「医師を目指さない」

50代 男性 勤務医 精神科
医師という職業の給与条件・アルバイト時給には概ね満足(年収数千万円のミドルアッパー層が多いことに満足する一方で、年収1億円の富裕層が少ない点には不満)していますが、文系が苦手という理由で、親に大金を払ってもらって私立医学部へ進学し、好きなことを仕事にしなかったことを、資産形成が終わっている定年前になって、後悔しています。高校生に戻れるなら、もっと、国語を勉強して文系大学へ行くか、理系なら金融工学を選択できる大学へ行き、5大商社・商業銀行・証券会社などに努めた後に、企業の役員・不動産会社経営をするといった同胞達と同じ道を目指したいです(既に、収入の3~4割が投資収入の為、定年後に向けて目指しているかもしれませんが・・・)。

30代 男性 勤務医 整形外科・スポーツ医学 その他
円安や物価高、経営難もある中で恐らく長期的には待遇も下がる中で今、高校生に戻ったら医者はコスパが悪過ぎて目指さないです。理工系の学部から大学院に行ってITテクノロジー系の開発を通してより便利で快適な未来を実現する仕事に関わりたいです。

40代 男性 勤務医 一般内科
丁寧な診療をしても症状詳記等の生産性の低い事務作業が待っているし、20-30年前と比較し医師の給料は確実に下落している。学力や適正を考慮し、医学部に進学し、医師免許は取得すると思うが、これからの時代に医師としての業務に勤務時間の全時間を投入するのはリスクが大きいと思う。

70代以上 男性 勤務医 膠原病科 リウマチ科 アレルギー科
同じ偏差値なら官僚を目指す旧帝大群の法科/経済など進学し、省庁で政策立案(特に医療政策)に関わりたい。一人一人の患者に対応するよう、集団として医療提供政策を行って、救済・治療・社会復帰などを目指したい。あるいは国策としての予防医学の画期的展開を実践させたい。

20代以下 女性 勤務医 その他
医師という職業がキラキラして見えたけど、実際はそんなことないと思います。
もちろん患者さんの命を救うことができる立派な職業であることに変わりはありませんが。

60代 女性 勤務医 消化器内科
医師の仕事にやりがいを感じて満足しています。私が高校生の頃は、男女に比較的格差がなく働ける職業が少なかったので、医師を選びました。しかし、雇用面などで以前に比べて男女の格差がいくらかは小さくなっているので、全く違う職業についてみたいとも思います。

60代 男性 開業医 眼科
予備校で似たような成績の仲の良かった友人たちがみんな今は大企業の部長クラスや取締役とかになっています。
彼らの成功は努力の所以だと思いますが、会社員になった方がいい人生を送れたように思えます。

50代 男性 勤務医 消化器内科 一般内科 消化器外科 一般外科 整形外科・スポーツ医学
他の仕事がいいかも。自分の今の性格的には医師は適していると思いますが、とにかくきつい仕事で休まりません。コスパは悪いです。今から給料も下がるなら、もっと気楽な仕事で食べていければいいですね。

60代 女性 開業医 眼科
難しい質問ですね。以前よりも医師になることが難しくなっている気がするし、医師になっても何だか大変なことばかりのような気がするので、多分目指さないような気がします。

※コメント抜粋


社会的な意義や個人の使命感から医師の道を選ぶ人も多い一方で、実際に目の当たりにする業務の負担や将来の見通しに対する懸念も無視できません。決して楽とはいえない医師の世界ですが、人の命を救う医師の道を目指す人が今後も増えていくことを願いたいです。

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