見出し画像

【医師調査】医学関係の書籍の執筆経験、関心は?

専門性の高さから、知識を生かし、執筆活動を行う医師も多くいます。
また、最近では電子書籍の普及により、以前よりも手軽に書籍の出版を行うことが可能となりました。
医師専用コミュニティサイト「MedPeer」にて「医学関係の書籍を執筆したことはありますか」という質問が投げかけられました。調査結果から、医学関係の書籍を執筆した経験の有無やその意義など、医師の意見をご紹介します。

執筆経験or執筆に関心のある医師は約半数!

執筆に前向きな意思も多いことから、医師たちが自らの知識や経験を広く社会に還元しようという意欲があることを示しています。
医学の分野では、執筆活動が単なる情報発信を超えて、学術的な進歩や実践の向上に大きく寄与することがあります。特に専門分野の知識や臨床経験を書籍や論文として形にすることで、他の医師や医療従事者にとって貴重な情報源となり得ます。
それぞれの意見を詳しくご紹介します。

「執筆したことがある」

50代 男性 勤務医 老年内科 血液内科 一般内科
依頼を受けて、医学書籍の1セクションを担当したことが2回あります。推敲に推敲を重ねてけっこう手間と時間をかけましたが、得られた印税は諭吉さん(最近だと栄一さんになるのかな)お一人分くらいです。

50代 男性 勤務医 一般内科
研修医の時に日本医師会雑誌別冊(いまだと〇〇のアップデートみたいな本)の分担執筆をしたことがあります。子供みたいな写真が著者一覧に載りました。印税は1冊90銭。

70代以上 男性 勤務医 耳鼻咽喉科 腫瘍外科
頭頸部癌に関しての著書を出版したことがあります。とくに印税はありませんでした。50冊ぐらいは買って医学部の関係科医局や教授におくりました。一般にはどれぐらい売れたかは不明です。

40代 男性 開業医 神経内科 一般内科 在宅医療 その他
単独での執筆は実力不足でありません。分担での執筆ならば5冊程度あります。全て偉い先生からのお声がけで自分の力ではありません。

40代 女性 勤務医 眼科
教授からのお達しでは断れず、2回くらい書きました。ほんの一部しか書いてなくても、献本でいただけたのがうれしかったです。


「執筆する予定がある」

40代 女性 勤務医 リハビリテーション科 脳神経外科 整形外科・スポーツ医学
医学関係になるのかどうかわかりませんが、書いている途中です。頑張りたい!

30代 男性 勤務医 泌尿器科 腎臓内科・透析 一般内科 一般外科
泌尿器科関連の話を執筆する予定ではあります。

30代 男性 勤務医 呼吸器外科
初めての書籍を執筆しています。


「執筆したことはないが、興味はある」

60代 男性 勤務医 家庭医療 代謝・内分泌科 小児科
専門的な書籍は共著者として書いたことがありますが、一般的な医学関係の書籍はありません。これまでの医師としての経験を活かした、一般啓発書には興味があるところです。
専門領域の疾患解説のためのホームページを、患者家族と一緒に作成したことあります。現在、その内容を基に、電子図書作成を計画していますが、なかなか進みません。

60代 女性 開業医 小児科 アレルギー科
出版社から教授を介して、あるいは直接、ガイドラインの一部項目や、ミニコラムを担当させてもらうことは何回かあったが、自分個人の書籍というものはない。興味はあるので今後もし機会があれば挑戦してみたい。

30代 女性 勤務医 皮膚科
購入することはあるが、自身では執筆したことはない。書くことで自身の知識の整理や理解が深まると思われるので、興味はあるが、仕事や家事のため、時間的余裕がなく難しい。

50代 男性 勤務医 病理
所属していた偉い教授の依頼もあり、執筆を試みたことがかつて何回かありました。ただ、いずれも何故か日の目を見ることはなかったので、残念な思いはあります。

60代 男性 開業医 精神科 神経内科
論文やジャーナルの特集はありますが、個人の書籍はないですね。
自分の専門や趣味の領域で出してみたいという興味はあります。

30代 女性 勤務医 形成外科
本気で向き合い、調査に調査を重ねて本として知識を形にするのは、何よりも自分の向学のためになると思う。


「執筆したことがなく、興味もない」

50代 男性 勤務医 放射線科 一般内科 緩和医療 その他
専門雑誌の記事を同僚が楽しそうにして書いていました。教える事が好きな方でしたので、性にあっていたのかなと思います。私はダメですね。自身に人様に何か教える事があるとは思えないです。

70代以上 男性 開業医 一般内科 産業医 その他
執筆とは縁が遠い立場の開業医です。産業医の活動で、20分程度の講義は50編以上してきました。役立つ知識が得られたと言ってくれてますが、でも、本にはなりそうになりません。

40代 男性 勤務医 放射線腫瘍科
ROM(読む専門)で十分です……(専門書の執筆はほとんどお金にならないと聞いたことがありますし)。変な一般書を書いて白い目で見られるのも気が引けますし。

30代 男性 勤務医 放射線科
大学の先生方が執筆したり、依頼されていましたが、大変そうでした。趣味でそういうことができない私は到底無理ですし、やろうという意欲もわきません

50代 男性 勤務医 一般内科 漢方医学 総合診療 小児科 整形外科・スポーツ医学
なかなかハードルが高い印象です。執筆内容だけでなく、出した場合の売上(採算は合うのか)などを考えますと自分には無理だと思ってしまいます。

60代 男性 勤務医 一般外科
書物にするほど深く広い知識を持っているとの自信もないし、執筆よりも実臨床で時間を使うのが性に合っているので、執筆はしていない。


WEBやSNSでも医療に関する情報が氾濫すればするほど、執筆活動が医学の進歩と教育に果たす役割はますます重要になると考えられます。
技術革新や治療法の進歩と共に、その成果を広く社会に伝え、次世代の医療者を育てるための基盤として執筆が果たす役割は不可欠です。

医師専用コミュニティサイト「MedPeer」への登録はこちら

マガジンをフォローいただくと、定期的に医師の声をお届けします

MedPeer Style動画配信中!
























最後まで読んでいただきありがとうございます。 公式X(旧Twitter)でもたくさん情報を発信しているので、ぜひフォローをお願いします。