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1年で初診予約数10,000件突破!複雑な高度急性期病院の業務にも対応可能な予約システムの軌跡

メドピアグループで提供する「やくばと病院予約」。
2023年7月の提供開始から1年が経ち、このたび、患者さん起点の初診予約数が10,000件を突破しました。
そこであらためて「やくばと病院予約」についてご紹介するとともに、2023年10月より導入いただいている藤沢湘南台病院様の声をご紹介します。


「やくばと病院予約」とは?

「やくばと病院予約」は、DXで医療業界の課題を解決することを目的に提供する、基幹病院・中核病院(以下、病院)向けのサービスです。
地域のかかりつけクリニックからの紹介状を基に、患者さん自身で病院の予約を行う際に、電話など従来の予約方法と並行して、Webでも予約を行えるようになります。

やくばと病院予約の画面

病院・患者さん双方の“予約”時の課題を解決!

紹介予約を前提としている病院の多くは、患者さんからの予約を電話で受け付けています。
しかし、電話での予約に対応できる日中の時間帯に架電が集中して回線が混雑する、患者さんが受診機会を逃しやすい、といった課題がありました。
しかし、予約受付業務の効率化のために、Web予約システムの運用を検討するも、診療科ごとで予約運用が異なる、確認・判断事項が多い、といった要因で、Web予約システムの導入には一定のハードルがありました。

「やくばと病院予約」は、Web予約によっていつでも(24時間365日※1)予約を受け付けることができるため、患者さん自身のタイミングで予約の申し込みが可能となります。また、会員登録やアプリのダウンロードも不要なため、患者さんにとって利用するハードルが低い点も特徴です。

さらに、予約運用の中でWeb化する部分と人が介在する部分とを切り分ける設計の工夫や、病院ごとのセミカスタマイズ性の担保によって、複雑な運用にも対応しやすい仕組みです。

予約プロセスのWeb化を実現できれば、病院にとっては、電話受付窓口の負担を軽減できるほか、早朝や夜間など日中以外の予約受付も可能になるため集患効果も期待できます。病院・患者さん双方にメリットのあるサービスです。

※1:メンテナンス等でサービスが停止する場合を除きます

初診予約数10,000件突破!

こうした病院と患者双方のメリットが受け入れられたことで、これまでに多くの病院に導入されています。わかりやすく、使いやすい操作性で、年代問わず幅広い世代に利用されていることもあり、開始1年で初診予約数が10,000件を突破しました。

やくばと病院予約、月ごと初診予約数推移

「やくばと病院予約」について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

導入病院インタビュー(藤沢湘南台病院)

「やくばと病院予約」を導入いただいた藤沢湘南台病院(神奈川県藤沢市)の法人事務局・地域医療連携室 露木様に、導入のきっかけや、導入後に実感している効果などをお話しいただきました。

やくばと 藤沢湘南台病院
藤沢湘南台病院外観

Web予約システムの導入を検討されたきっかけや背景、当時のお困りごとを教えてください

当院は218床の急性期病棟を中心に、地域包括ケア病棟、緩和ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟も持つ330床のケアミックス型の病院※2です。
紹介患者数は毎月約900人、1日あたり30~40人、紹介率は60~65%、逆紹介※3 率は65~70%程度です。
紹介患者さまのうち、事前予約のうえで来院される方がおよそ50%、残りの半分は受付時間に合わせて直接来院、または当日緊急、準緊急で医療機関から連絡をいただき来院されています。
地域医療連携室のスタッフ6名で、紹介患者さまの予約取得、カルテ登録、来院時の受付処理、スキャナーでの文書取り込み、返書発送等、ほぼすべての事務処理に加え、医療機関からの緊急の紹介の受け入れ確認・調整も担います。従来の予約受付方法は、医療機関からの電話連絡に加えて、FAXでの患者情報受信が基本のため、地域医療連携室の業務は電話に頼る部分が大変大きくなっていました。

※2 複数の病床機能を併せ持ち、急性期医療と慢性期医療の両方に対応している病院
※3 症状が安定した患者さんを、病院から地域の医院・診療所などの医療機関に紹介すること

地域医療連携室専用の電話回線は、スタッフ全員のPHSが同時に発報する仕様となっていますが、繁忙時には全員が話し中という事もあり、電話以外を使った業務の確立は以前からの課題でした。

一部の診療科で試験的にWeb予約も導入しましたが、枠管理の煩雑さや、運用が一部診療科に留まったせいで、利用実績は全くあがりませんでした。
事務所は狭く、また経営的な視点からも人員増は難しい状況。Web予約の導入は方向性として正しいとわかっていたものの、一方では枠管理の煩雑さや各診療科との調整も簡単ではない事が予想できたため、二の足を踏んでいました。
そうしたタイミングで、「やくばと病院予約」について話を伺う機会があり、当院に最適なシステムだと感じました。


藤沢湘南台病院のHP上に掲載されている
Web初診予約の申込ページ

ご活用を始められて、実感された効果やメリットを教えてください

「やくばと病院予約」の導入は、①患者さま、②紹介元医療機関、③当院のいずれにもメリットがあると日々実感しています。

①患者さま
クリニックなどの
医療機関経由で予約を取らず、ご自身で当院を予約・受診されようとした患者さまは、おそらく当院のホームページなどで外来担当表の受付時間を確認し、「多分この時間に行けば良いのだろうな」と、多少の不安と共に来院されていたのではないかと思います。
「やくばと病院予約」によって、患者さまは好きな時間にご自身のスマートフォンから予約を取ることができるので、そういった不安は解消されます。

②紹介元医療機関
従来の電話連絡とFAX患者情報送信による予約方法は、紹介元医療機関に少なからずお手間を取らせてしまう方法です。
「やくばと病院予約」であれば、当院から紹介元医療機関に事前に配布している「QRコード付きのチラシ」を紹介状と共に患者さまに渡していただくだけで済みます。
当院による開業医訪問の際には必ず「やくばと病院予約」の説明、PRをしていますが、お褒めの言葉をいただく事が大変多いです。

③当院(特に地域医療連携室)
WEB予約システム導入は、受診しやすい病院、紹介しやすい病院のための環境づくりにつながり、紹介患者さまの増加につながる事が最終的な目的ではありますが、目先は地域医療連携室の業務効率化、電話問題解決の決定打にならないかと大きな期待をしていました。
導入から9カ月が経過し、「やくばと病院予約」経由での予約申込数は順調に増えており、直近では1カ月あたり約100件に迫る実績となっています。
仮に電話での予約受付にかかる時間が1件当たり3分程度だとすると、削減できた電話受付業務時間は月間300分に上ると言えます。

導入時の工程について

当院では、外来予約枠の管理・運用について、診療科や医師によって様々な取り決めやマイナールールが多数存在します。
おそらくどこの病院でも多少は課題となっている点ではないかと思います。したがってWeb予約システムが従来の運用に適合するものかどうかは、導入に際して大きなポイントとなります。 
「やくばと病院予約」は、「患者さまの予約日の希望を聞く」ことを中心に構成されています。つまり、他のWeb予約システムに見られるような「予約枠を開放して日時を選ばせる」ものではないので、従来課題だった院内の関係者との調整がそれ程必要ない事が大きなメリットだと感じました。
実際に当院では、当該科外来との調整はほとんどせずに、ほぼ全ての診療科が一斉にスタート出来ました。

効果(ご負担の軽減や予約数の増など)について、ご活用前の想定・ご期待と比べていかがでしょうか?

期待していた効果は、業務の負担軽減と紹介患者数の増加です。予約数はじわじわ右肩上がりに増えていて地域に浸透してきている感触はあります。
また「やくばと病院予約」の導入以来、本システムが原因となるクレームや苦情などは全くありませんでした。

必ずしも患者さまが第一希望で示された日時で予約を取れるわけではないので、ある程度の苦情は想定していたのですが、今の所そういった声は患者さまからも、紹介元医療機関からも一切ありません。

さらに予約受付業務に余裕ができたことで定型業務以外の挨拶回りや資料作成、イベントの準備等にあてる時間が増やせているように感じています。
必ずしも「やくばと病院予約」のみの効果とは言えないかもしれませんが、導入から9カ月が経過し、地域医療連携室のツールとして完全に機能しています。
「やくばと病院予約」の利用は今後まだまだ増えていくと思います。増えれば増えるほど当初期待していたメリットが顕著になってくるものと期待しています。


藤沢湘南台病院の皆さま、ありがとうございました!

基幹病院・中核病院向けのWeb予約申込システム「やくばと病院予約」

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