【医師調査】1ヶ月あたりの当直回数は?
医師の働き方改革が重要なテーマとして注目を集める中、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」にて、医師を対象に「1ヶ月あたりの当直の回数」についての質問が投げかけられました。
病院は決められた診療時間がありますが、入院している患者さんの対応や急患に対応するため、医師が診療時間外に勤務を行うことを「当直」と言います。
労働基準法で決められた正式名称は、夜間に病院に泊まり込んで行うことを「宿直」、休日などの日中の場合は「日直」となりますが、一般的に「当直」という名称が使われています。
今回は、医師の働き方改革導入後の当直の事情について、医師の意見をご紹介します。
「当直がある」と回答した医師の多くが「3-4回」と回答
勤務先・アルバイト先を含めた月の当直回数を調査した結果、「当直はない」と回答した医師を除くと、もっとも多かった回答が「3〜4回(19.5%)」という結果に。週に1回程度、当直を行っている医師が多いようです。
複数の病院を兼務する医師や外勤を含む働き方をしている医師たちは、当直の頻度が高いことが明らかになりました。
それぞれの回答に関するコメントをご紹介します。
10回以上
40代 女性 勤務医 精神科 神経内科 リハビリテーション科 一般内科 小児科
10回以上 。経営者が複数の法人&病院を所有しており、病院ごとの当直は少なくても、合計すると、ずっと当直していることに。48時間以上の連続勤務も今まで通り。収入はあがるけど、当直明けの外来・救急・入院(転院)対応、院内他科コンサルもフツウにあって。いつまで続けられるかなぁ。
30代 男性 勤務医 呼吸器内科
大学時代など過去からの非常勤当直バイトがあるので、回数だけ見ると多くなりますね。
40代 男性 勤務医 一般内科
当直についての規制が年々厳しくなっていると感じます。
7-9回
60代 男性 勤務医 老年内科 一般内科 神経内科 代謝・内分泌科
基本8回ですが、10回になることもあります。翌日も夕方まで日勤があり、60歳にはきついです。
30代 男性 勤務医 循環器内科
大学では医学部も文学部も役職が同じなら給料も同じ。完全に当直が主な収入源となっている。
30代 男性 勤務医 一般外科 整形外科・スポーツ医学 麻酔科 消化器外科 一般内科
平日に週1回、土日にそれぞれ月1回なので、月あたり6、7回+臨時で月1回程度。
40代 男性 勤務医 救急医療科 脳神経外科
寝当直4回、救急当直4-5回かと思います。月によっては10回になります。
50代 男性 勤務医 循環器内科 集中治療科
疲れますが若い先生にもインターバルが必要ですのでやむをえません。
5-6回
60代 男性 勤務医 老年内科 救急医療科 一般外科
週一なので4−5回が正確な答えにはなります。
慢性期なので外来なし。病棟急変対応のみ。3回に2回くらいは寝当直です。
翌日は夕方まで通常勤務ですが、昼食後にうたた寝する余裕もあり、体力的にムリは感じません。
60歳過ぎたらこれくらいでよいかと。
当直は休肝日設定のため、が続けている理由です。
60代 男性 勤務医 脳神経外科 整形外科・スポーツ医学
月6回、当直明けはふらふらになりながら外来しています なるべくオペは入れないようにしていますが、時にしないといけないのが辛いです。ミスが起きないようにと気を使うとまた眠れなくなります。
40代 男性 勤務医 脳神経外科
宅直と、バイト先での当直を含め、月5回はあります。これにオンコールが加わるので、もう体力の限界を感じています。
50代 男性 勤務医 一般内科 健診・予防医学 呼吸器内科 老年内科
勤務先が週1回、10年以上前からお世話になっているし土日の日当直が月1回です。
50代 男性 勤務医 リハビリテーション科 脳神経外科
自院が1~2回、頼まれが2~3回です。一応、週1回ペースにしたいと思ってます。
3-4回
50代 男性 勤務医 神経内科 一般内科 リハビリテーション科
本当は当直したくありませんが、今勤めている病院は当直ありきの報酬になっているので、仕方なくしています。子供の教育費が馬鹿にならないので‥。当直しなくても今くらいの年収がもらえる病院にうつりたいです。
40代 男性 勤務医 泌尿器科 腎臓内科・透析
オンコールでも時間帯か呼ばれる回数によりほぼ当直になることがあり、それを含めると4回/月でしょうか。それとは別に日直や他科緊急手術時の代行当直もたまにあります。
40代 男性 勤務医 一般内科 消化器内科
昨年まではバイトの救急当直を月2回入れており、月5回当直していたが、50歳が近くなり、当直後に期外収縮が多発するなど体力の限界を感じ、月3回に減らした。
40代 男性 勤務医 腎臓内科・透析 代謝・内分泌科 膠原病科 循環器内科 一般内科
勤務先は1~2回、バイト先が2~3回ですが、さほど救急対応が多いわけではありません。働き方改革のこともあり、だんだん難しくなってきました。
40代 男性 勤務医 小児科 一般内科 アレルギー科 精神科 心療内科
月に3~4回です。寝当直なので楽です。本当は回数を増やしてほしいくらいなのですが勤務先の都合により変更されることはありません。
1-2回
40代 男性 勤務医 小児科 代謝・内分泌科 救急医療科 産婦人科 総合診療
以前は急性期で、当直時に患者が多く来院するところに居ましたが、今はゆっくりできる医療機関に勤めているので、上記のように少な目です。
50代 男性 勤務医 泌尿器科
若い先生が頑張ってくれているおかげですね。
それでもいつでも当直は受けますよ。
ただし適切な当直料は払ってもらいます。
70代以上 男性 勤務医 一般内科 一般外科
契約時当直はしないと言ったのですが、当直医が少ないのでとお願いされ、仕方なく引き受けました。原則として一回だけです。
20代以下 女性 勤務医 血液内科
初期研修医です。輪番制で当番日(3日に1回)のみ当直に入ります。研修医が24人いるので、月1-2回の当直です。
20代以下 男性 勤務医 その他
初期研修医で特に大きなノルマは課されていないが、当直ができるよう月に3-4回は研鑽を積まさせていただいている。
年に数回またはそれ以下
40代 男性 勤務医 一般外科
年齢とともにやりたくなくなってきた。若い時はお金も稼げてどんどんやりたい気持ちではあったが、40歳回ってからもう無理です。
40代 男性 勤務医 アレルギー科 感染症科 小児科
いつの間にか当直免除対象となっていました。
ハイポ診療科であり、連日コール状態なのが考慮されたのかもしれません。
50代 男性 勤務医 一般内科 アレルギー科 呼吸器内科 総合診療 その他
基本的に週の中で決まったリズムで勤務を行っていく中で、体調を壊す原因となることが多いので当直は控えています。
50代 女性 勤務医 小児科
年齢的に当直はしていません。が、土日祝日の日直は月2〜4回やっています。毎週末日直の月はさすがにキツイです。
60代 女性 勤務医 精神科
勤務条件では基本的には日当直なしですが、出来る人がいないときはしています。年に5~6回程度です。
当直はない
70代以上 男性 勤務医 精神科
今年の4月から医師になって初めて当直のない生活になりました。
多い時で月8回、平均すると4から5回してました。
救急対応があったので、当直をしなくなってホッとしてますし、楽です。
60代 男性 勤務医 一般外科
もう年齢的にも当直はきつく、おまけに睡眠時無呼吸症候群まで判明したこともあって。10年ほど前に急性期医療を引退しました。眠気からの医療事故は起こしたくなかったので。
60代 男性 勤務医 泌尿器科 腎臓内科・透析
専門のクリニックのため、当直はない。時間外は担当のスタッフが電話を持っている。緊急を指示するが、必要時はは当番医と相談、当番医が出勤する。
70代以上 男性 勤務医 一般外科 消化器内科 緩和医療 健診・予防医学
当直は好きでしたが残念ながら立場が変わって40代前半に当直することはなくなりました。それはそれで寂しいものでした。
50代 男性 勤務医 感染症科 消化器外科 一般外科
検体検査管理加算IVの算定要件医師ですので、当直を行うことはできません。もっとも、できてもしないとは思いますが。
まとめ
年齢とともに当直に対する意識が変化する医師も多く、体力的な限界を感じる声が少なくありません。
医師たちがより良い働き方を実現できるよう、労働環境の整備が必要かもしれません。
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