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夏の外出時、エアコンはつけっぱなしにしている?医師に調査

近年の猛暑においてはエアコンが欠かせなくなっており、日中だけでなく夜も気温が下がらずに、1日中つけっぱなしという方も多いのではないでしょうか?
しかし、世界情勢の変化に伴う燃料費の高騰などから、電気料金の値上がりが続いており、エアコンの稼働に伴う電気料金が気になる方も多いと思います。
そこで今回は、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の会員医師より寄せられた「外出時のエアコンをつけたままにするか」についての調査を基に医師たちの対応方法を探ってみました。


夏の平均気温、100年で1.25℃上昇

気象庁の「日本の夏(6〜8月)平均気温偏差の経年変化(1898〜2023年)」によれば、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり1.25℃の割合で上昇しています。
さらに、2023年は統計開始以降、最も高い値となりました。

気象庁「日本の夏(6〜8月)平均気温偏差の経年変化(1898〜2023年)」より

このような猛暑の中、家を出る際にエアコンを切ることで帰宅時に部屋が不快に熱くなってしまうのか、それともエアコンをつけっぱなしにすることで電気代が嵩むのか、このジレンマは多くの家庭で直面する課題です。
医師は、外出時のエアコンにどのように対処しているのか、見ていきましょう。

「外出時にエアコンは消す」は27.5%

調査日:2023年9月23日

「外出時間に関わらずエアコンは消す」と回答した医師は、全体の27.5%となりました。「エアコンを消す」と回答した医師の多くが、電気代の節約やエネルギーの無駄遣いを避けるために、外出中はエアコンを切ることを選択。
一方で、「外出時間や日数に関わらず常につけたままである」とする医師も少なくありません。これらの医師は、室内の湿度管理や帰宅後の快適さを優先し、エアコンをつけっぱなしにすることで帰宅後の温度差を軽減したり、家族の一員であるペットの快適さを保つなど、その理由はさまざまです。

それぞれの医師たちの意見をご紹介します。

「外出時間に関わらずエアコンは消す」

60代 男性 開業医 一般内科 循環器内科 腎臓内科・透析 老年内科 心療内科
関西電力圏は直近の電気代値上げはなかったものの、電気代と無駄にエネルギ-を消費しないことから、無駄な電気はすべて消しますし、照明はすべてLED、暑さにはスポット扇風機。物価上昇、これからの増税、収入減を考えれば答えは一つです。

60代 男性 勤務医 一般外科 一般内科
本当の短時間(ゴミ出しの数分とか)ならエアコンは消しませんが、買い物とか20~30分以上の外出の時は消します。温暖化抑制にどれだけ貢献できるかはわかりませんが、日頃から節電を意識することが大切と思っています。

60代 男性 勤務医 泌尿器科 リハビリテーション科
つけておいた方が電気代が安いとも言いますが、それほど変わらないなら、漏電とか考えて消します。当方は涼しい土地なので(今年は暑かったですが)消しておいてもいいと思います。

50代 男性 勤務医 一般外科
近くのコンビニに10分程度出る時はつけっぱなしだが、ある程度外に出る場合は予定より遅くなることもあるし、帰ってきてから付けても、さほどかからず冷えるのだから消す方針。

60代 男性 開業医 眼科
TVでは、頻回にエアコンは始動時に電力を使うので、付けたり切ったりするとかえって電気代がかかると言っていましたが、自分は外出の際は短時間でも切るようにしています。


「外出時間や日数に関わらず常につけたままである」

50代 男性 勤務医 精神科
エアコンは点けっ放し。ただし、冷房ではなく、除湿にして点けっ放しにしています。
料金を確認しましたが、意外とかかってなかったです。
点けっ放しにしている理由は、室内で小鳥を飼っているからです。

60代 女性 勤務医 心療内科 精神科
「26℃・ドライ」の設定でずっとつけていても、最も電気料金が高い8-9月請求分で今年1万~1万1000円代(他の月は8千円弱)です。結露・カビなどの被害予防と考えればこちらの方がコスパ良いです。

60代 男性 勤務医 呼吸器内科 救急医療科 呼吸器外科 漢方医学 総合診療
一度温度が上がってしまうと、帰ってきてスイッチオンすると、温度を下げるためにエアコンに負荷がかかり電気代も余計にかかると業者に言われている。
長期間でも30℃くらいにしている。

50代 男性 勤務医 泌尿器科 腎臓内科・透析
全館空調システムなので年中無休でついています。初期費用と毎年1回のメンテナンスは費用かかりますが、電気代が思ったほどかからず、エアコンより安くついています。

30代 女性 勤務医 皮膚科
停止したままだと、室内の湿気と温度が上がりカビが発生しやすくなる印象で、つけたままにしています。帰宅時の汗もすぐに引き快適に過ごせるので続けています。


「24時間未満の外出であればつけたままにしている」

40代 女性 勤務医 精神科
テレビで二転三転していましたが、やはりエアコンは切った方が安いと聞きました。地球環境のこともありましょう。ただ、私の体調面からつけたままにしています。と申しますのも、以前友人がわざわざつけたまま私と外食から帰ってくるのを考えていた事があったからです。その時の気持ちよさったらなかった。わずかの外歩きでさえ汗が止まらない日本の暑さでは、健康的に生きることを優先させていただきたい。常に我慢して倹約した結果、私は病気になってしまいましたから。こんなふうになってほしくはない。他の誰にも。

60代 男性 勤務医 精神科
今年はつけっぱなしにしていて、時々切っていた去年の同時期での電気代を比べてみると、何と今年の支払いの方が安く済んでいました。電気料金は上がっていると思いますが、言われているように連続運転の方が効率的なのでしょうか。

60代 男性 開業医 精神科 心療内科
24時間を超えるなら、懇意の動物病院に預けますが、そうでなければ、ペットがいますので、つけっぱなしにします。そうしないと、死んでしまうので。

40代 男性 勤務医 整形外科・スポーツ医学
断熱効果があるため冷房はつけっぱなしが効率的とハウスメーカーから説明を受けました。3日以上不在にするときは消しますが・・

60代 男性 勤務医 循環器内科 一般内科 小児科
つけっぱなしだと、運転はかなりおとなしく、電気を結局はある程度節約し、帰宅時の辛さも軽い。


「12時間未満の外出であればつけたままにしている」

50代 男性 勤務医 老年内科 心療内科 精神科 産業医
エアコンは始動から一定温度に達するまでの消費電力が大きいのでこまめなオンオフは有害無益。せっかく冷えたところでオフにすると室温が上昇し、帰宅後にはまた、高温状態から冷やすことになるので日中はオンのまま。

60代 男性 勤務医 小児科
日中消すと帰宅時でも室内が相当にまだ暑く、その室内温度を適温まで下げると、かなり電力がいると思われつけている。また、洗濯物を室内に干しているので、消していると湿度も上がったままになり乾きにくい。

40代 女性 勤務医 一般内科
日中丸々外出する際には消しています。ただ、こまめにつけたり消したりする方が電気代がかかると聞くので、よほど出ない限りはつけっぱなしにしています

60代 男性 勤務医 呼吸器内科
夏の暑いときは、日中、外気温が高いため、「つけたまま」のほうがトータルの消費電力が下がると言われているため。確認実験はしていません。

60代 男性 勤務医 泌尿器科
犬を飼っているので、リビングルームのエアコンはつけっぱなしです。24時間以上の外出時は犬を預けるので切っています。


「6時間未満の外出であればつけたままにしている」

40代 男性 勤務医 放射線科
エアコンの消費電力は室内温度と設定温度の差で大きく異なりますので、こまめに消すことで室内温度の変動が大きくなり、また立ち上がりの消費電力も大きいですから、かえって消費電力が大きくなるため、勧められません。 季節とその家の断熱効果にもよりますが、奥様の考えは正しいです。また誤解されがちですが、夏は微風の方が室内温度が下がるのに時間がかかり消費電力が大きくなることが多いです。自動設定にするのが一番良いです。

30代 女性 勤務医 感染症科
長時間外出の場合は帰宅予定時刻前にタイマーを入れています。冷蔵庫には入れられないけれど暑さで傷むような食材を置いてある場合はつけっぱなしで出かけます。

60代 男性 開業医 整形外科・スポーツ医学 リハビリテーション科
室温が上がった状態からエアコン再起動するとき、大きい電力を必要とするし、エアコン自体にも負担をかけると思うので。温度設定は上げて出かけます。

50代 男性 勤務医 耳鼻咽喉科
あまり暑くなると冷やすために時間と電気を使うと思うのでこの時間になります。
実際、どの程度なら消しておいた方がいいのかはわかりませんが。

50代 男性 勤務医 一般内科 循環器内科
一応、節電を心がけているつもりだが、どれくらいの時間なら消した方が良いのか知らない。だいたいの感覚で6時間くらい。


「3時間未満の外出であればつけたままにしている」

60代 男性 勤務医 一般内科 消化器内科 老年内科
エアコンを消してから室温が一気に上がり、またつけてから室温が下がるまで多くの電力を消費するので3時間以内ならつけっぱなしの方がむしろ消費電力が少なかったので。どちらがいいかはメーターで確認すればわかります。

70代以上 女性 勤務医 麻酔科
新しいタイプのエアコンは、つけっぱなしの方が電気消費量が少ないと聞きました。うちのはそれほど新式ではないですが、短時間なら軌道を繰り返すより経済的かなと考えています。

60代 男性 勤務医 一般内科 感染症科 膠原病科 腎臓内科・透析 総合診療
今年のような猛暑に限っての事ですが、一軒家なので、3時間くらいエアコンを切ると、帰宅時に自宅内はすでに暑いですので、だいたい3時間未満ならエアコンつけっぱなしです。

40代 女性 勤務医 整形外科・スポーツ医学 リウマチ科
エアコンはつけた直後温度を下げるときが一番電力を使うと聞きました。
一旦下がった後の維持はそこまでではないらしいので、2時間程度ならつけっぱなしにしています。

40代 男性 勤務医 一般内科 循環器内科 その他 産業医
2-3時間程度であればつけたままにしています。流石に半日近く不在にする場合は切りますが、それでも帰宅1時間前辺りに作動するようにタイマーを入れています。


「1時間未満の外出であればつけたままにしている」

30代 男性 勤務医 眼科
短時間であれば、継続してつけた方が、一旦切ってから再始動 するよりも消費電力が少ないように思えます。冷えた状態の維持の方が、室内機からの風量も少なく、電力消費も抑えられると思います。
とくに、大きな畳数の部屋用の機種ではそのようにしています。

40代 女性 勤務医 産婦人科
以前は数時間未満の外出ならばつけたままの方がいいと聞いていましたが、気密性の良い家は消してもかなりの時間その状態が維持できるので、ごく短時間の場合以外は消した方がいいと最近は聞くので、1時間以内を目安にしています。

30代 女性 勤務医 麻酔科 緩和医療 在宅医療
稼働し始めの時のエネルギー量と維持のエネルギー量の損益分岐点はわかりませんが、3時間くらいだと維持エネルギーの方が上回るかな?となんとなくの勘で消して外出しています。

70代以上 男性 勤務医 産業医 一般内科
半日程度以上使わないのであれば消します。太陽光発電を設置しているので、電気料金はかからないはずですが、地球全体ではやはりエネルギーの節約になると考えています。

50代 男性 勤務医 耳鼻咽喉科
ウソかホントかは存じませんが、エアコンをあまりこまめにオンオフしない方が節電になると聞いたことがありますので、短時間の外出であればつけっぱなしにしています。


特に今年のような猛暑が続く中では、熱中症や体調不良のリスクが高まるため、エアコンの適切な利用が重要です。室内温度を適切に保つことで体温調節を助け、熱中症の予防にもつながります。
医師たちの意見からは、エネルギーコストと快適性のバランスをどう取るかについてのさまざまな視点が示されました。
最適なエアコンの使用方法は、個々の生活環境や価値観によって異なりますが、いずれにせよ、熱中症や体調不良を予防するためにも、適切な温度管理を心がけることが大切です。

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