医師と製薬会社の関係性も考えた、クライアントのパートナーとして伴走する営業力を持ち味に
2021年にメドピアに入社した鰐川 恒平さん。2023年10月には、Excellent Performer賞を受賞し、社内で表彰されました。医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の営業として根底にあるのは、クライアントとパートナー関係を築くこと。製薬会社と医師の間に立ち、信頼を勝ち取ってきた鰐川さんのキャリアに迫ります。
製薬会社向けのマーケティング支援を実施。クライアントとパートナーの関係に
――現在鰐川さんが担当されているお仕事の内容について教えてください。
「私は製薬会社向けに医師専用コミュニティサイト『MedPeer』を中心としたサービスを提案するメディカルサービス部に所属しています。その部内のグループリーダーとして、チームのメンバーが持つアカウントの管理とチームマネジメントを行っていますが、マネジメントのみならず、クライアントへの提案も担当しています。現在チームで、15社ほどのクライアントとお付き合いさせてもらっています。
仕事内容は既存のクライアントに対しての新しい提案と、新規クライアントの開拓です。主に、動画配信などのデジタルコンテンツを用いたマーケティング支援、クライアントの製品のライフサイクルに沿って、提案をしていきます。
加えて、クライアントと社内他部署とを繋ぐハブとしての役割も大きいです。クライアントの課題を聞き、その課題解決のための施策を提案に落とし込んでいくため、社内の他部署からの協力を得て、形にしていくプロジェクトを進めていきます。社内には多様な分野のプロがいて、また協力的な方が多いので、クライアントのために実現したいことを形にしていける環境にあるのはありがたいですね」
――提案やプロジェクトを進めていく上で、大切にしている考え方はどのようなことでしょうか？
「最も重要なのはクライアントとパートナーとしての関係性を築いていくことです。
クライアントと密なコミュニケーションを取ることで、時に漠然とした相談が寄せられるようになります。漠然とした課題を解決していくのは大変な面もありますが、『困ったときにはメドピアさんに相談してみよう』と真っ先に思い出してもらえる関係を構築することが大切です。
そうすることで、クライアントのオーダー通りに対応する単発の案件だけではなく、クライアントと一緒になって本質的な課題に向き合う長期の案件も受託させてもらえることに繋がるからです。
そのために、困りごとが発生したタイミングになってからヒアリングを行うのではなく、日ごろから定期的にコミュニケーションを取る機会を設けて、メドピアに相談しやすい環境を作ることを意識しています」
医師一人ひとりに合った情報を発信。深く刺さるプロモーションが大きな特長
――2023年10月のキックオフmtgでのMedPeer Award(社内表彰)にて、Credoを体現し組織に良い影響を与えた人に贈られるExcellent Performer賞を受賞されました。どのような点が評価され、受賞に至ったのでしょうか？
「クライアントのとある製薬会社のマーケティング支援の案件で、医師が自社の医薬品を知り処方に至るまでの道筋＝カスタマージャーニー作成を提案し、その案件獲得をきっかけに関係構築を強化することができました。その案件でクライアントの信条を深く理解し、パートナーとして製薬企業担当者と目的に向かって伴走できたことを評価してもらえたのかと捉えています」
――具体的にはクライアントの要望はどのようなものだったのでしょうか？
「医薬品を実際に処方する医師に、その必要性を感じてもらえるようなコンテンツを届けることが必要です。
その案件では、製品をリピートしていただくための深掘りしたコンテンツを届けていきたいという相談をいただきました。そこで医師ごとに違った内容のストーリー配信を提案。表面的なものではなく、医師一人ひとりのその時の治療状況に合ったニーズに寄り添った情報を届けられるものにしようという企画が立ち上がりました。
その各配信内容のベースとなるものとして、本質的な課題や要望を明確にするところからスタート。各ペルソナの設定やカスタマージャーニーの作成、製品戦略の討議などを経て、約1年がかりで受注することができました」
――どのような点がクライアントに評価されて、受注ができたのでしょうか。
「一度、クライアント担当部門の上長からは、競合のサービスを使った方がいいのではないかという指摘をもらうこともありました。
そこで、『MedPeer』は、医師が医薬品や治療法など多様なテーマに対して意見を投稿し合う『集合知』で成り立っているコミュニティサイトである点を訴求していきました。製薬会社としては、いわゆる情報感度の高い、主体的に情報を発信、収集しにきている医師にリーチできるということを指します。
そういった熱心な医師会員の先生方に対して、実際に医薬品の情報やプロモーションメッセージが深く刺さっているということを外部指標も使いながら伝えることで、『MedPeer』を選んでいただく意味を理解していただけたことが大きな要因だったと思います」
※「MedPeer」の特徴、戦略についてはこちらも参照ください。
製薬会社と医師のコミュニケーションのあり方を考え、仲介役としての関係値を築く
――2021年にメドピアに中途入社されていますが、転職の理由を教えてください。
「前職ではMRとして、医師に対して医薬品の情報提供を行っていました。
当時感じていたのは、業界としてはデジタル化が進んでおらず、コミュニケーションは基本的にリアルで効率性が重視されていなかったこと。それによりお互いが必要な情報を、広く早く効率的に届けられる環境が整っていなかったことがありました。
しかしコロナ禍で、リアルで対話する機会が激減。これまで当たり前だった考え方や、やり方を変えていく必要がありました。私自身、製薬会社と医師とが、お互いに必要な情報を効率的に得られたうえで、関係性を深めていけるようなコミュニケーションの仕方に変えていきたいという想いを持っていましたから、その想いが実現できる場で仕事がしたいと考え、転職を決意しました。
転職活動を始めたときにメドピアの存在は知っていました。
ですが、実際に何をやっていて、どんな想いがあるのかなど詳しいところまでは知らない状態でした。前職で一緒に働いていたメンバーからメドピアを紹介されたことで興味を持ち、選考に進むことに。
実際に面接などで話を聞いてみると、コンテンツの質やクライアントとの関係性の考え方など共感できる点が多かったことから入社を決意。製薬会社と医師の間に深く入ることができるため、自身の想いが実現できると感じました」
――実際に入社してみて、入社前とのギャップだったり、気づきなどはどのようなことがありましたか？
「MRが医師に情報提供をする際のお助けツールやサービスがあったのですが、実際には製薬会社が伝えたい情報と医師の求めている情報にギャップがあることに、入社し気付きました。医師の目線を見失うことなく、製薬会社の要望をクリアしていく。製薬会社と医師との間に入り、そのギャップを埋めながらバランスを取ることの難しさと面白さを感じています。
また入社して1年ほどは、コロナ禍で業界のWEB活用が急成長していた時期で、案件を受注しやすい環境にありました。ですが、一定期間を過ぎるとお声がけしてもらえる頻度が落ちてくる。やはり、パートナーとして、課題ベースで相談をしてもらう関係性を構築する必要があると感じました」
クオリティの高い情報をいつでも、どこでも。製薬会社と医師との新しい接点を考える
――前職のMRの経験は、現在の業務にはどのように活きていますか？
「コロナ禍の前後の業界の知識や経験がある分、クライアントである製薬会社の状況や製品のライフサイクルなどを把握できていることがひとつの強みになっています。提案やヒアリングの際でも、ある程度環境や状況が理解できるため、話がスムーズに進み、提案までの時間的なロスは最小限におさえられていると感じます。
その他にも、入社直後は、社内でのナレッジシェアも行っており、コロナ禍前後の業界の状況を伝えるのに役立ちました」
――その他に自分の強みを挙げるとどのようなことがありますか？
「MRの業務特性上、医師だけでなく、看護師や薬剤師を含めた医療従事者の方々と相当な量のコミュニケーションを積んできましたので、医療現場に対する知識もあると自負しています。製薬会社にとっての顧客である医師、医療現場のことを理解しているという点は、パートナーとしての関係性を構築するために必要な要素なので、ひとつの強みとして挙げられるのではないでしょうか」
――今後の目標や展望をお聞かせください。
「直近の目標としてはもちろん、課題解決のパートナーになれるクライアントを増やしていくことです。まだ始まったばかりという段階ですから。実績も経験も積み、より長くお付き合いのできるクライアント企業の方々と共に進んでいきたいです。
中長期的に見ると、転職のきっかけにもなった製薬会社と医師との新しい接点を作り上げていきたいと考えています。どこにいても、いつでも、質の良い医薬品情報が得られる状態にしていきたい。今後もそういったサービスを展開できるように活動を続けていきます」
※ 記載内容は2023年12月時点のものです
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