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リアルワールドデータの可能性を追求し新しい価値を生み出す

製薬業界で熱い視線を浴びているリアルワールドデータ。日々リアルワールドデータと向き合っているメドピア・遊佐 芳胤さんの眼に映る可能性とは──。また、メドピアのもつリアルワールドデータについても語っています。


リアルワールドデータとは

メドピア 遊佐さん

リアルワールドデータとは、一般的に「日常的に集められる医療に関するビッグデータ」を指します。たとえば、レセプト(健康保険のデータ)データや、電子カルテデータ、薬局でどのような薬が処方されたのかといった記録のほか、最近では、指輪や腕時計タイプのウェアラブル・デバイスで収集される心拍数や歩行数、睡眠時間や血圧などの記録も含まれます。

医療・ヘルスケア業界ではリアルワールドデータの活用によって、病院やクリニックなどの臨床現場での治療方針の検討にあたってのサポートや治療効果の評価、医療費の最適化、新薬の開発コスト削減、新たな医療ニーズの発掘など、新しい価値が創出されると言われています。

メドピアに入社して1年、リアルワールドデータを活用したさまざまな新規サービスを企画している遊佐さん。自身がリアルワールドデータと出会ったのは、前職の外資系コンサルティング企業で健康保険などの医療データの分析業務に触れたことがきっかけです。

たとえば、海外では日本とは制度が違い、医療費の削減が民間保険会社の収益に直結する場合があります。そのため、データの解析技術が進んでいました。その技術を日本にも応用し、製薬企業と共に薬剤の実態分析、国の機関向けの医療需要予測、費用対効果評価などさまざまな分析があることを知りました。

【遊佐】
「それまで、私は医薬品市場のことを何も知らず、自分が病院で支払っている自己負担額の率も答えられないくらいでした。しかし、リアルワールドデータに出会い、その情報の広さと深さに興味を持ちました。

リアルワールドデータはある一人の患者さんに紐づく、詳細な症状や診断過程、どんな薬剤が処方されたかといった情報まで取り扱います。データがたいへんリッチで、かつ構造化されている点は私にとってとても魅力的に映りました」


リアルワールドデータは、電子カルテやレセプト(健康保険のデータ)データの電子化にともない、20年ほど前からすでに注目されていました。けれど、電子カルテの仕様が統一されていないことなどから、医療現場でのデータを統合したデータベースの構築が難しく、リアルワールドデータの活用はまだ進んでいるとは言えません。

しかし、医薬品や医療機器メーカーからなるヘルスケア業界には大きな価値をもたらすポテンシャルを十分に秘めていると遊佐さんは語ります。

【遊佐】
「新しい医薬品や治療法を開発する過程で臨床試験や治験が行われるのですが、ほとんどの場合、対象の疾患以外に大きな病気がなく体調の良い患者さんだけを対象としています。

しかし、医師がふだん診療している患者さんは、さまざまな疾患をあわせ持っている方や、そもそも臨床試験には参加できないような高齢者が大半です。つまり、臨床試験は病院やクリニックで医師が治療をしている患者さんの状態と異なる条件下で行われているのです。ですので、臨床試験で効果が証明されていても、実際に同じ効果を期待できない場合もあります。

このように、現実にある臨床試験における課題という点でも、リアルワールドデータに基づいた薬の有効性や安全性(副作用)の情報は、現場の医師や薬剤の開発の参考にもなります」


いまだに「未知の領域」と言っても過言ではないリアルワールドデータを使って、誰もやったことのない新規事業の立ち上げができる。それが遊佐さんのメドピアに入社した動機でした。

はみだしてもいい、ぶつかり合ってもいい

メドピア リアルワールドデータ インタビュー

遊佐さんは、エージェントからの紹介後、たった2週間で転職を決意。その決め手は、メドピアが掲げるCredo(約束)だったと言います。

【遊佐】
「共創の精神をうたった『“はみだす”ことを厭わない』、追求の精神をうたった『健全に“ぶつかり合う”』という言葉を見て、自分と気が合うなと思いました。

データって活用の仕方は自由で枠がないものですから、むしろはみだすことが仕事。活用せずにそのまま持っているだけのデータには何の意味もありません。私にとっては“やりたい放題やっていい”というお墨付きをもらったようなものです」


遊佐さんが「自分はリアルワールドデータを扱うこと、リアルワールドデータをテーマにメドピアで新規事業をやりたい」と採用面接でアピールしていたちょうどそのころ、奇しくもメドピアはリアルワールドデータの可能性に注目し、新規事業の準備を進めていました。

2022年6月に遊佐さんが入社。その1カ月後の7月に、メドピアは病院電子カルテデータを中心とする約500万人規模のリアルワールドデータを提供できる株式会社4DINとの提携を発表。社内外の環境整備を急速に整えて、早くも10月には遊佐さんが現在所属するデータアナリシスグループが発足します。

遊佐さん自身も入社直後からセミナーに登壇し、リアルワールドデータの価値を社内外に伝えるエバンジェリストとして前線に立ちました。

【遊佐】
「入社2カ月目に『連続セミナーをやってほしい』と執行役員から言われたときには、本当にびっくりしました。だって、私はその時まだ試用期間中ですよ(笑)。まぁ、チャンスを与えてくれる、期待してもらっているという意味ですごくうれしかったですが」

その後、データアナリシスグループの一員として製薬企業のマーケティング支援を実施。クライアントとの窓口である営業部門に協力して、求められたデータを提供したり、製薬企業の課題解決のためにリアルワールドデータの解析を提案したりといったコンサルティング的な業務をこなしつつ、データアナリシスグループ独自のメルマガを発行して自ら顧客開拓も行なっています。

遊佐さんは、こうした自らの職務を「遊撃部隊」と語ります。

【遊佐】
「大きな軍勢の中にいながら、自由に自分たちで考えて、動いて、結果を出す。『キングダム』で言えば“飛信隊”みたいなイメージですかね」

メドピア独自のリアルワールドデータも

遊佐さんは現在、レセプト(健康保険のデータ)データを活用した新たなソリューションの開発にも注力しています。

メドピアは近年、積極的にM&A、業務提携を進めており、ヘルステック企業としての成長基盤を急速に確立してきました。資本業務提携先の「4DIN」を始め、有用なリアルワールドデータが蓄積されつつあります。

それをどう活用するか。遊佐さんはグループ内を駆け回って担当者と会い、ヒアリングを重ねつつアイデアを練る毎日です。

【遊佐】
「一般論としては、退院支援サービスのデータがあれば医療介護需要の予測や医療資源配分の提案ができるでしょうし、かかりつけ薬局アプリのデータが活用できれば多剤併用のポリファーマシー問題(※1)や患者にとってもっとも有効・安全で経済的な医薬品の使用方針であるフォーミュラリー(※2)に関する解析ができるかもしれません。病院の薬剤、資材の適切な在庫量を算出して、病院経営に役立ててもらうこともできる。

ウェアラブルデバイスで得られるような個人の睡眠や血圧などの記録である、パーソナルヘルスレコード(PHR)もリアルワールドデータのひとつであり、個別の健康状態に合わせた治療の最適化を図りたい製薬業界からの注目が集まっています。データは多ければ多いほど、事業を創造するチャンスがたくさんあります」

とくに、メドピアに特徴的なデータとして、国内医師の約半数である16万人の医師会員をもつ医師専用コミュニティサイト「MedPeer」内の投稿データがあります。医師の投稿を解析し、なぜその治療方法を選択したのかというインサイトデータをレセプト(健康保険のデータ)データにかけ合わせることで、製薬企業のマーケティングへの活用が期待されています。

【遊佐】
「日本とは異なり、海外ではソーシャルメディアもリアルワールドデータのひとつに含まれていますが、日本ではまったくのブルーオーシャンですね。

日本国内においてメドピアほどの医師のインサイトデータを持ちうる企業はないと考えています。医師会員の投稿によるコンテンツは当社にとってもっとも価値のあるリアルワールドデータです」

※1 ポリファーマシー:複数を表す「poly」と調剤の「pharmacy」からなる言葉。複数の薬剤を服用することで有害事象発生や服薬過誤などのリスクがある状態
※2 フォーミュラリー:安全性や有効性、経済性などを評価して策定された医薬品の使用方針

めざすのは「リアルワールドデータの総合商社」

これからの医療にとって、リアルワールドデータは確実に高いポテンシャルを持ち、今後多くの投資が注がれることが期待されています。

しかし、「それをどこまで拡大させられるかはわれわれ次第。メドピア独自のリアルワールドデータに加え、さまざまなデータを組み合わせることで“メドピアならでは”の価値を生み出すことが今後の課題であり、仕事の楽しみでもある」と遊佐さんは語ります。

【遊佐】
「われわれのチームがめざすビジョンの1つにリアルワールドデータをトータルでデザインできる“リアルワールドデータの総合商社”というものがあります。

時には国内にとどまらず、海外のデータを加えて解析することでも新たな価値が生まれるはず。グローバルな総合商社になっていきたいですね」

遊佐さんが自分の考える事業ビジョンを6つにまとめたところ、ある執行役員には「ビジョン一つひとつをテーマにして新規事業を立案してはどうか」と言われました。

【遊佐】
「やりたい放題やっているように思われるのですが(笑)、第一に会社にとって必要なこと以外はやりませんし、なおかつアイデアの中でもっとも早く成果が出せるもの、ROIが高いものを最優先に考えています。

成果を早く出さないと、次のやりたいことへの投資ができませんし、ボランティアでやってるわけじゃないので」

入社1年にしてやりたいことを次々と考え、形にする――遊佐さんは「メドピアでもっとも仕事を楽しんでいるのは自分」と言い切ります。

【遊佐】
「メドピアはヘルスケアにおけるさまざまな領域へサービスを展開しており、自分次第で自分の領域を飛び超えて他の部署の人たちとかかわっていけます。とてもフラットな社風なので、たとえば、COOのスケジュールの空いているところにそっとMTGを入れ込んで自分のアイデアへの感想を聞かせてもらったりしています。

多彩な活用が可能なリアルワールドデータを用いていろいろな人とかかわり、いろいろなことが実現できる。誰もやったことのない事業を自分たちで考えて生み出し、自分たちの力でやっていく……。それは“冒険”であり、ワクワクドキドキで楽しいわけです」

最後に、遊佐さんにメドピアへの転職を検討している人に向けて伝えたいことを尋ねると、こんな言葉が返ってきました。

【遊佐】
「メドピアは、意思をもって何かをやりたい人に向いている会社だと思います。私は“やりたい放題”の先行事例になりたい。

新しく入社した人に『あいつが自由にやっているのになぜ俺はだめなの?』と言われる存在でありたいですね」

※本記事は2023年7月に別ブログで公開した記事を転載したものです。


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