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累計150万PVを突破!令和6年度診療報酬改定に対応、薬局経営に欠かせない「kakari調剤報酬事典」リニューアルの裏側

メドピアが提供する「kakari調剤報酬事典」が開始から1年弱で早くも150万PVを突破し、利用者が急増中です!薬局経営に欠かせないサービスとして多くの方に利用されています。
そしてこのたび、6月より施行する令和6年度の診療報酬改定に対応し、リニューアルしました。
調剤報酬という領域で、薬局の運営に携わる方々に圧倒的な支持を得ている「kakari調剤報酬事典」ですが、その理由は?人気の秘密とリニューアルの裏側を公開!メドピアで薬剤師資格を持つ小川さん、リニューアルを担当した林さんに伺いました。

また、今回の改定により新たに項目として追加された「医療DX推進体制整備加算」についても、背景を詳しく解説しているので、改定についてより深く理解することができます。


「kakari調剤報酬事典」リニューアル、その背景は?

累計150万PVを突破した「kakari調剤報酬事典」

2024年6月に令和6年度診療報酬改定が施行される予定で、そのタイミングで調剤報酬の体系も大きく変わるというのが一番の理由です。
診療報酬改定は、医科・歯科・調剤に分かれ2年ごとに改定されます。

解説:調剤報酬とは?

そもそも調剤報酬は、薬局や薬剤師さんが提供する薬局の運営体制や医療行為に対して支払われる対価のことで、大きく分けて2つの要素で成り立ってます。

  1. 施設基準

  2. 特定の患者さんへの医療行為

●1つ目の施設基準は、薬局の運営体制や、どれぐらい処方箋を受け付けているのか、在宅医療の体制をとっているのかなどの実績がどれくらいあるのかという要素です。

●2つ目は、特定の患者さんに対して特定の医療サービスを提供する行為に対して、こういう条件ではこの点数にするというのが定められています。

この2つに基づいて、項目ごとに点数が決められていて、点数に基づき薬局が調剤報酬を請求しています。

調剤報酬の改定、内容の把握は膨大な労力が必要

診療報酬の改定はつまり、調剤報酬点数表の構成に変更が加えられるということです。それまで薬局が算定していた点数が取れなくなったり、逆に新しい要件を満たせば取れる点数が増えるなど、薬局の経営(=報酬)に直結しています。
そのため、改定時には内容を正しく理解して正しい施設基準の届出を行ったり、調剤報酬の算定業務を新しい体制に合わせて変更していったり、変化が求められるタイミングです。
ただ、厚生労働者が調剤報酬に関連して出している文書がかなり膨大で、しかも難解な文章で書かれています。ですので、薬剤師・医療事務の方が個人で把握するには膨大な労力と時間がかかります。
kakari調剤報酬事典」では、名称の通りその文書を体系的に整理して、さらに解説を提供することで理解をサポートするような構成になっています。

特に、診療報酬改定のタイミングでは、業務が煩雑になりやすいので、このタイミングでリニューアルを行ったのには大きな意味があったんですね。

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「kakari調剤報酬事典」とは?

「kakari調剤報酬事典」は、調剤報酬に関連した厚生労働省が発出している文書(原文)に従ってわかりやすく解説を行っています。
点数項目別にページを作成し、点数を最初に表示、要約(サマリ)、詳細、原文、疑義解釈という順番で表示しています。
そのような構成にすることで、まず一番関心の高い点数を最初にぱっと見でわかりやすく伝え、サマリを読むことでどのような条件で点数が取れるのかを大体理解できます。
サッと理解したい方は、サマリまで読めば大丈夫という構成になっています。

「kakari調剤報酬事典」
点数→要約といった順番で表示

それ以降は、例えば「具体的には実績が何回必要なのか」など、項目の詳細が書かれています。詳細は、原文を忠実にわかりやすい言葉で書き換えたものなので、深く理解したい方は詳細まで読んでいただいています。
様々な方の情報収集に関するニーズを満たせるのが特徴です。

kakari調剤報酬事典
わかりやすい言葉で詳しく解説

薬局経営にとってもプラスに

また、薬局で行う調剤報酬の算定時には、算定間違えや算定漏れが発生することもあります。
加えて、項目の要件を満たしており、点数が取れるのにそれに気づいていない薬局もあります。
その場合、薬局の収入減につながってしまうのですが、そもそもの要因が基の文書が長くて難しいことにあります。
そこで「kakari調剤報酬事典」にてわかりやすい文面に書き換えて解説することで、算定漏れや間違いを減らすことが可能となります。
さらに、新たに要件を満たす項目に気づくことができ、新たに請求できる点数が増えることもあります。

医療DXが強く強調された令和6年度改定

リニューアルにより変わったポイント

今回のリニューアルでは、すべての情報を洗い出し、改定に合わせて項目の点数や内容を変えています。
また、今回の診療報酬改定では、医療DXへの対応について色濃く反映されています。
例えば、連携強化加算の項目について、以前は新型コロナウイルスへの対応について記載があり、前回改定時のトレンドを記載していました。
それが、今回の改定では、オンライン服薬指導についての体制整備が強く打ち出されていて、内容を変更しています。
「kakari調剤報酬事典」では、このような項目の原文には書かれていない”改定の背景”についても記載しているので、より深い情報を知ることができるのもポイントです。

オンライン服薬指導の体制整備が新たに記載された

薬局のあるべき姿も伝えていく

調剤報酬を含む診療報酬改定は、改定の内容だけでなく、(前段となる資料を見ていくと)団塊の世代が75歳になる2025年に向けての布石となるようなことが書かれています。
「kakari調剤報酬事典」ではその背景となるような部分を細かく補足しているので、今後薬局があるべき姿、薬局経営がどこを向かっていくべきなのかという点もご参照いただけます。

令和6年度診療報酬改定で医療DXが強化された背景

みなさんも周知の事実ですが、少子高齢化により、日本の生産年齢人口は減って、高齢者人口は増えています。
また、日本は国民皆保険で誰しもが保険で医療を受けられるという医療へのアクセスが非常によい国なんです。
2021年度の医科診療費のうち、60歳以上が69.7%、65歳以上で見ると6割となっていて、今後、高齢者の増加に伴い、医療費はさらに増えると推測できます。

厚生労働省の統計より集計

さらに、データに基づいた患者個別の医療の提供をといって、医療の質を高める方向性に向かっています。こうなると、どんどん医療が細分化・高度化され、医療従事者の負担が増します。

そうした中で、一人ひとりの生産性向上だけでは限界があり、デジタル化をしましょうという流れになりました。

※厚生労働省:医療DXについて

診療報酬改定の流れ

まず、診療報酬改定がどのように決められるかを説明すると、いきなり個別の点数が決まるわけではなく、改定が行われる前年の6月に骨太方針といわれる経済財政運営と改革の基本方針が閣議決定します。その後、財源が決まり、厚生労働省の社会保障審議会で前年の12月に基本方針が発表されます。

そこで、2025年に向けて地域包括ケアシステムという、患者さんが住んでいる地域でチームで医療・介護を運営して地域の包括的な支援・サービス提供体制を構築していこうという動きがあり、これをDXさせていくという方針が示されました。
2025年に団塊の世代が後期高齢者となるため、医療費が増加するのもそうですが、さらに生産年齢人口も減っているのでDXを推進しないと医療崩壊を招きかねないんです。

そうした理由で、今回の改定に医療DXの体制整備が新たに項目として追加されました。

医療DX体制整備が新たに追加

今回の診療報酬改定では、医科・歯科・調剤それぞれにおいて「医療DX推進体制整備加算」が項目として追加されています。
医療DXは、全国医療情報プラットフォームの整備のなかで進められています。様々な医療や介護などの情報をつなげて、標準化されていない医療情報を標準化することで情報流通をよくし、個別最適な医療を提供できる基盤をつくることです。
そのための体制整備として、2023年1月より開始した電子処方せんやオンライン資格確認、マイナ保険証といった取り組みが進められています。

調剤報酬においては、医療情報を様々なところでつなげるために、主に以下の体制整備が求められています。

  1. 請求情報報酬の電子化(レセプトの電子化)

  2. オンライン資格確認

  3. 電子処方せんの受付体制

  4. 薬歴の管理

  5. 電子カルテの情報共有サービス

他にも、マイナンバーカードの活用や促進、セキュリティ対策についても言及されています。

今回の改定では、あくまで体制整備に焦点が当てられていますが、今後は利用率など実績を出している薬局に加算していくといった項目に変わってくると予想しています。

電子版おくすり手帳のガイドライン対応にも注意!

今回の改定と直接の関連はありませんが、薬局に関連する業務のDXやデジタル対応の中で注意すべき点があります。
電子版お薬手帳のガイドライン対応が必須になりました。

こちらで詳しく解説しているのでご覧ください。

紙のお薬手帳と同様に扱われないということは、お薬手帳の持参率に関わる項目で影響が出てきます。
その影響がある項目として、「服薬管理指導料」が挙げられます。
お薬手帳の活用実績が少ない(お薬手帳を持参する患者さんが少ない)場合は「特例対象」となるため、加算が算定できなくなります。

電子版お薬手帳のガイドライン対応は、薬局のDX、デジタル化はもちろん薬局経営にあたって重要ですので、ぜひ対応しているサービスをご確認ください。

メドピアが提供する「kakari」は、電子版お薬手帳のガイドラインに準拠していますので、導入をお考えの方は以下よりお問い合わせください。

https://kakari.medpeer.jp/contact-form.html

「kakari調剤報酬事典」

解説者のプロフィール

小川 拓哉(おがわ たくや)
メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業部 薬剤師
「kakari」の企画/開発を担い、現在は営業活動を通じて薬局の支援に邁進している。行政情報を中心とした「kakariセミナー」の講師として、最新の情報の発信も担当。薬剤師としては、管理薬剤師、在宅医療、薬薬連携構築の他、エリアマネージャーや管理部門など幅広い経験を有している。また薬局における保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。

林 亜紀(はやし あき)
メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業部 PdM
救急医療機関にて診療報酬請求業務を担当した後、医療DXに携わりたいとの考えからエンジニアとしてメドピア株式会社へ参画。「kakari」「やくばと」のサーバーサイドエンジニアとして開発/運用を担当。現在は「kakari調剤報酬事典」の企画開発の責任者を務める。

かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」

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