働き方改革?マイナンバー?医師3,000人が選んだ!2024年を象徴する医療業界の流行語ランキングを発表
今年の流行語に「ふてほど」が選ばれたことが話題となりましたが、医師が思う流行語は何でしょうか?
メドピアでは11月21日から同23日にかけて、医師集合知プラットフォーム「MedPeer」の医師会員を対象に「2024年の流行語」についてアンケート調査を実施しました。
3,006人の回答から1位に選ばれたのは?ご覧ください。
『医療業界における、2024年の流行語』TOP10
医師のワーク・ライフ・バランスは整った!? 「働き方改革」が1位に!
2024年、医療業界を席巻するトピックスの1つ「働き方改革」!
医師たちの労働環境とワーク・ライフ・バランスの向上を目指して4月に施行されました。
しかし、現場の医師たちからは改革の実際の効果と期待のギャップを感じる声も多く、その調整が今後の課題とされています。
私はあまり改革の影響は受けていないけど、若い人たちは楽に仕事ができるようになったと感じる(30代 勤務医 脳神経外科 女性)
いよいよ医師の働き方改革が始まり、労働時間の見直しがなされる一方、医師不足、地域・診療科の偏在問題への対応も必要で、このジレンマを体制として対応するか今後の課題(60代 開業医 循環器内科 男性)
管理職としてずいぶん振り回された(60代 勤務医 緩和医療 男性)
医師だけでなく、スタッフ含め働き方について見直した一年になった(30代 勤務医 小児科 男性)
働き方改革により、時間外勤務などがやや減った印象がある(40代 勤務医 消化器外科 男性)
働き方改革で、宿当直の話や賃金の話を病院でするようになった(20代 勤務医 一般内科 女性)
2位は「マイナンバー」関連。マイナ保険証対応に医療の現場は右往左往
2位に選ばれたのは「マイナンバー」関連。デジタル化により、医療情報の一元管理が実現し、診療の効率化や医療費の削減が期待される『マイナ保険証』の導入が選ばれた理由です。しかし、実施の現場では、デジタルリテラシーの格差による混乱などもきたしているようです。
オンライン確認のシステムの構築に苦労した(60代 勤務医 皮膚科 男性)
重複での処方を防げたり、他院の処方がわかったりとメリットしかなく素晴らしいと思ったから(30代 勤務医 精神科 男性)
マイナ保険証の導入で閉院を決めた開業医の先生も多いと聞いた(30代 勤務医 その他 女性)
マイナンバーカードを普及させるために保険証と一体化したのはよいが、対応できない病院などでは混乱が生じたから(40代 勤務医 脳神経外科 女性)
まだ慣れないせいか、どの病院の窓口でも、高齢者が戸惑っている光景を見かける(60代 勤務医 消化器内科 男性)
3位は「AI」関連。AIは医療の未来を明るく照らす
2023年がAIを探求する年だったとすれば、2024年はAIを実践する年とされ、業界を問わずAIが注目されました。医療業界においても、レントゲンやMRIの画像解析、患者のカルテの自動処理、AI搭載の医療機器、オンライン診断など、AIの進展が多岐にわたりました。また、学会ではAIの活用に関するシンポジウムも開かれ、AIを日常的に活用することが一般化しています。
学会でもAIの使い方についてのシンポジウムが開かれるなど、医療でもAIを使うことが普通になってきている(30代 勤務医 精神科 男性)
今の所負けたことはないですが、そのうちAI診断に負ける日が来るのかと考えると複雑(50代 勤務医 腎臓内科・透析 男性)
種々出てきているが、実際に画像診断では役に立った(70代 勤務医 循環器内科 男性)
腹腔鏡や胸腔鏡ではなく、はじめからロボット手術の研修をしている外科Drが出てきている(50代 勤務医 一般内科 男性)
論文も書けてしまう。そろそろ医師に代わっても。その前に事務か?(50代 勤務医 消化器内科 男性)
「直美」「レプリコンワクチン」・・・4位以下も気になるワードが満載!
1位から3位はもちろん、4位以下も2024年の医療業界を表すワードが目白押し!
4位:直美(ちょくび)
壮大な夢を語っていた優秀な研修医が、保険診療に絶望して、研修終了後そのまま美容外科医になった(30代 勤務医 病理 男性)
医師としての使命感よりもコスパやQOLを求める、世代間の考えのギャップを感じた(40代 勤務医 消化器外科 男性)
医師という職業の多様化が始まったと思われる(40代 勤務医 産婦人科 男性)
5位:レプリコンワクチン
一製薬会社が新聞の全面広告を出したり、国会議員を訴えたりする異常事態(50代 開業医 耳鼻咽喉科 男性)
ガセねたでイヤというほど質問を受けた(60代 勤務医 一般内科 男性)
学会がワクチンへの懸念声明を出すとは(40代 勤務医 乳腺・内分泌外科 男性)
6位:脳外科医竹田くん
漫画が全国ニュースにまでなってしまった(30代 勤務医 眼科 男性)
医療安全に関して見直す機会となった(20代 勤務医 総合診療 男性)
漫画のような医師が実在することの恐怖(50代 勤務医 脳神経外科 男性)
7位:ポストコロナ・アフターコロナ
救急でのコロナ検査の対応が変わった(20代 勤務医 一般内科 男性)
コロナの重症度が下がり、マスクを外す人が増えた(40代 勤務医 一般内科 男性)
昨年、コロナ感染症が5類感染症の位置付けとなり、世界中がコロナ禍後の世界となった(60代 勤務医 循環器内科 男性)
8位:マイコプラズマ肺炎/医療DX
マイコプラズマ
若年発症が非常に多く、入院が必要な症例もあった(30代 勤務医 総合診療 女性)
感染経路がはっきりしないが感染者が多かった(40代 勤務医 整形外科・スポーツ医学 男性)
マイコプラズマ肺炎が流行し病院内で検査キットが足りなくなった(30代 勤務医 一般外科 男性)
医療DX
電子カルテの活用促進、遠隔診療、AIによる診断支援などが注目されている(60代 勤務医 呼吸器内科 男性)
何でもかんでもDXで停電したらどうなるのか不安です。(60代 勤務医 一般内科 女性)
DXと言いながら生活習慣病管理の書類はpaperで(笑) 患者からも苦笑い(60代 開業医 一般内科 男性)
10位:出荷制限・医薬品不足・入手困難
麻酔薬の供給不足はかなりの影響があった(60代 勤務医 整形外科・スポーツ医学 男性)
度重なる出荷調整で、小児科は大変だった(40代 勤務医 小児科 男性)
当たり前のように使っていたありふれた薬が使えなくなった(40代 勤務医 一般内科 男性)
以上TOP10を紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
2024年の医療業界を象徴する流行語には、医師の働き方や医療現場の変化、社会全体の関心事が色濃く反映されていました。医療業界における新たな課題や変化を浮き彫りにするこれらの言葉は、来年の展望を考える上でもいろいろなヒントになりそうです。
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