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いま、日本で医療DXが必要とされる2つの理由【病院の課題と未来】

2025年が日本の人口構成のターニングポイントと予測されています。
それは私たちの日常生活だけでなく、医療・福祉の分野にも大きな影響を及ぼします。この変化に対応するため、いま、日本では「医療DX」への取り組みが強く求められています。
この背景について、株式会社やくばとの代表取締役社長、後藤直樹さんに聞いてみました。

■株式会社やくばと 代表取締役社長 後藤 直樹

2013年4月、独立系経営コンサルティングファーム株式会社コーポレイト ディレクションに入社後、IT・ライフサイエンス領域を中心に、新規事業立案・中期経営計画策定等に従事する。2017年8月にメドピア株式会社に入社。2019年6月に、メドピア初となる薬局向け新規事業「kakari」の立ち上げ。2022年7月には、株式会社やくばとの代表取締役に就任し医療機関起点の薬局予約サービス「やくばと」をリリース。プライマリケアプラットフォーム事業部長として、病院DXの取り組みを加速している。2023年7月当社執行役員に就任。


なぜ、日本において医療DXが必要とされているのか?

2025年を節目に、日本の生産年齢人口が大幅に減少

日本では2025年からの15年間、高齢人口の増加率は鈍化し、かわって生産年齢人口の減少が急速に進む時代となります。今後日本の医療は、医療ニーズの増大にどう対応していくか以上に、医療の支え手の減少の中でどう医療の質を担保していくのかの課題に直面していくことになります。この課題に応えるためには医療現場における生産性の向上が不可欠であり、「医療DX」が求められる1つの背景となっています。

2025年をピークに外来受診数も減少。病院が”選ばれる”時代に

日本には約8,000の病院と約10万のクリニックがあります。
2025年をピークに外来受診数が減少する中、病院やクリニックには今後、患者さんに自院を選んでもらうために、医療サービスの質を向上させていくことが求められます。
例えば待ち時間等の患者負担の軽減は、医療サービス向上において非常に重要なポイントであり、こうしたサービス品質向上への意識の高まりも「医療DX」が求められるもう1つの背景となっています。

また、「医療DX」は、国の方針としても強く進められています。
2024年の秋に、紙の保険証をマイナ保険証に一本化していく方針が示される他、2025年3月には概ねすべての医療機関で電子処方箋の導入を完了するマイルストーンが示されており、かつてないスピード感で国主導の「医療DX」も急速に進展しています。

高度急性期病院において医療DXが果たせる役割

高度急性期病院における病院予約の課題

株式会社やくばと(メドピアグループ)では、「やくばと」という医療DXサービスを提供しています。「やくばと病院予約」は、紹介状がなければ受診できない高度急性期病院向けのWeb予約申込サービスです。大病院ほどその診療体制の複雑さから十分にDX化が進んでおらず、例えば大病院の初診予約は主に電話やFAXで行われているのが現状ですが、「やくばと病院予約」はこうした領域に医療DXで新しいソリューションを届けています。

現状の電話やFAXでの初診予約には、様々な課題があります。患者さん側から見ると、特に働く世代の方々は、予約受付時間内に電話での予約ができず、予約が難しいという問題があります。大病院への紹介受診を必要とするような状況にも関わらず、仕事の忙しさから予約できないという状況が発生し、受診機会の喪失に繋がっている課題があります。

一方、病院側から見ても、患者さんが電話で予約する時間が早朝や昼休みに集中し、業務が逼迫するという問題が発生しています。電話やFAXによる初診予約には患者さん側、病院側の双方から見て大きな課題があるのです。

「やくばと病院予約」が変える、医療の未来

こうした課題は、一見、Web予約システムをはじめとしたITツールで解決出来るように思えます。しかし大学病院クラスの施設になると、診療科が多岐にわたり、診療科毎に異なる初診予約のルールなどがある中、システム化を簡単に進めることは出来ないといった「デジタル化の壁」がありました。

「やくばと病院予約」はそうした大学病院をはじめとした、高度急性期病院の固有のニーズに最適化したシステムとすることで、こうしたデジタル化の壁を乗り越えています。「やくばと病院予約」は、高度急性期病院の紹介予約においても、24時間365日ウェブ上で予約申し込みが可能な状況を作り、医療機関の業務負担軽減や紹介患者増といった価値を生みながら、同時に患者さんの受診機会の損失を減少させることで医療DXを通した医療貢献をしていきたいと考えています。


“予約”を通じた病院DX支援サービス「やくばと」

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