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医師が1日に摂取する水分量は?|「1リットル以上」が約6割

ヒトの健康維持に欠かせない水分摂取。特に猛暑で高温多湿の気候が続く今の日本では、熱中症対策としてこまめな水分補給が推奨されています。
医師専用コミュニティサイト「MedPeer」にて、医師を対象に『1日の平均水分補給量はどのくらいですか』という質問が投げかけられました。
飲酒や嗜好目的のものは除き、医師たちは水分補給についてどのように考え、実践しているのでしょうか?
そのリアルな声をご紹介します。

1リットル以上の水分補給をしている医師が約6割!

調査日:2024年8月31日

約6割の医師が1リットル以上の水分を摂取しているという結果が明らかになりました。それぞれの専門分野やライフスタイルに応じて、摂取量や方法は異なるものの、健康維持のために意識的に水分補給を行っていることが共通しています。
医師たちはどのようにして健康リスクを防いでいるのか、実際の取り組みを紹介します。

2001ml以上

70代以上 男性 勤務医 リウマチ科 老年内科
これまでは腎機能正常な成人男性2リットル程度の水分補給が必要と言われていましたが、現在のような高温多湿の気候では、それ以上が必要だと考え、実行しています。

50代 女性 開業医 一般内科 代謝・内分泌科 産業医
熱中症対策や健康維持のためというより、お茶好きなので毎日欠かさず、仕事をしているときも世界を旅しているときも2リットル以上お茶を飲んでいます。

40代 女性 勤務医 病理
座りっぱなしの職業なので、意識的に水分を取るようにしています。可能な限り水が麦茶で、眠いときは院内のカフェでコーヒーを買っています。

50代 男性 勤務医 リハビリテーション科
水中毒かと心配になりますけれど、さすがにコーヒーやお茶を薄めて飲んでしまいます。自販機のコーヒーやお茶が濃く感じて飲めません。

50代 男性 勤務医 産婦人科 一般内科 代謝・内分泌科 リハビリテーション科 消化器内科
目標とはしていませんが、飲んだ量はこのくらいです。自分で水筒に詰める水は3000cc以上。それ以外にも飲んでいます。

60代 男性 勤務医 腎臓内科・透析 一般内科 循環器内科 代謝・内分泌科
だいたい、>2L を摂っています。おかげで、e-GFRは年齢経時的な「dip」もなく順調です。


1501~2000ml

70代以上 男性 勤務医 産業医
発汗量の多い運動、作業などは別として、それらを伴わない日常生活の中で一日の尿量プラス不感蒸泄を考慮して目安としています。以前家庭内で1回の尿量を紙コップで毎回計量したことがあり、尿量はある程度把握できています。本来、子供の頃より水分摂取が少ない方だったので、少しは健康維持に役立っていると思っています。そのせいか、元々正常範囲ながら血糖値、HbA1C値なども以前より安定していて、腎機能もクレアチニン値など参考にしてますが、年齢並みに正常範囲を維持できていて一日の水分補給量は健康維持にも大事な事と感じています。もっとも心臓や腎機能に問題のある方は注意が必要ですが。

70代以上 男性 開業医 一般内科 産業医 その他
こまめに水を飲むようにこころがけています。仕事が詰まってくると、ついつい半日ぐらいはまったく水分を取らなかったという日もままあります。何かの対策として水分摂取を心掛けるほどの事はしていませんが、ちょっとしたタイミングで、冷蔵庫に保管してある冷水をのむようにしています。飲むと気分がシャキッとしてきます。

60代 男性 開業医 耳鼻咽喉科 アレルギー科
時間尿量が体重(数字のみ)のぐらい60mlぐらいととし24時間で1500ml、代謝などで必要量が同じぐらいとしてこの程度、外での活動、運動があると2000ml以上としてます。通常は麦茶、真水。運動カロリーカロリースポーツ飲料と麦茶を中心に。

70代以上 男性 勤務医 一般内科 循環器内科
夏場は水か炭酸水、麦茶が多いですが2Lを目安にしており、患者さんにもカフェインのはいった緑茶やコーヒー、紅茶は避けた方が良いと説明しています。高血圧患者さんには夏場の過度の塩分制限は避けるように伝えます。

60代 男性 勤務医 一般内科 整形外科・スポーツ医学 皮膚科 在宅医療
夏の水分補給は上記は適切だと思われます。発汗始め、不感蒸泄も多いので、エアコンの環境でも上記の水分補給が必要と思われます。基本的には、白湯は良いので、コーヒーやお茶は脱水症を起こす恐れがあります。

60代 男性 勤務医 消化器内科 心療内科
勤務先はビル管理側の温湿度調節が徹底されており、むしろ涼し過ぎるくらいの環境ですが、個人的には尿酸値がやや高めなこともあり、1日2リットルを目標に水分摂取をしています。


1001~1500ml

70代以上 男性 勤務医 循環器内科 心臓血管外科
1日牛乳3杯(500ml)、野菜ジュース1杯(200ml)、コーヒー1杯(200ml)、お茶・その他(400ml)くらい飲んでいると思います。運動したときはスポーツドリンクも飲みます。年をとって喉の渇きを覚えることがほとんどなくなっていますので、決まった量を飲むようにしています。

70代以上 男性 開業医 総合診療
飲料内容としては、お茶または紅茶が1から1.5に対して普通の水(ミネラルウォーターを含む)8.5くらいを摂取しています。お茶類の少ないのは、利尿に回る分が多いと思い、便秘がちの小生は少なめに摂るようにしているからです。

60代 男性 開業医 一般内科 放射線科
年齢、病態によるが、健康な人なら、少なくとも1,5L程度は飲んで欲しい。と考えます。
少しずつを、回数多く。汗かいたら、スポーツドリンクも補給してもらう。カロリーの低い物、あるいは薄めて追加で飲む。

60代 女性 勤務医 産婦人科
割と野菜たくさん食べるので、液体として採るのは朝食医汁と牛乳300-400mL、昼食時汁150、入浴後200mLくらいですかでも手術はいりっぱなしとかなる終日取れないときも多々あります。

30代 女性 勤務医 皮膚科
業務の合間にペットボトル水を1本、3回の食事などで別途1本分は飲んでいると思います。
種類は水が中心で、就寝直前にはとらず、それより前に夜間分の水分摂取をするようにしています。

30代 男性 勤務医 小児科 代謝・内分泌科 救急医療科 産婦人科 総合診療
あくまで「飲水」といった形での量です。
おそらく、食事からも代謝の中で水分が生じるので、結局、体内では「十分に水分が有る」状況になっていると思います。


501~1000ml

60代 男性 勤務医 脳神経外科 リハビリテーション科
特に意識して飲水をしていません。食事にも水分が含まれていますので・・・
朝食時の牛乳や夕食時のみそ汁、その他適度にお茶やコーヒーを飲むようにしています。これは特に熱中症対策ではなく、僕にとっては日常です。
飲水量としては0.5~1リットル程度だと思います。

30代 男性 勤務医 一般内科 産業医
普段から食事の時も何も飲まなかったり、あまり水分を摂るほうではありませんが、今年は無理やりにでも飲まないと熱中症になってしまう暑さだったので、意識して水分を摂取するようにしました。それでも1Lは摂れてないと思います。

40代 男性 勤務医 老年内科
飲みたいと思う分だけ飲んだ結果。飲みたいと思うのは必要だからだと考えている。飲むのは主に水道水(安いから)だが、大量に飲むことが予想される場合には食塩を少々入れる。

20代以下 男性 勤務医 その他
基本的に500mlのペットボルトと、帰宅してからコップ1,2杯飲んでいるくらいです。
不足していると考えますが、食事などでカバーできているのかなと思います。

70代以上 男性 勤務医 産婦人科
水500mLをペットボトルで、加えてコップ2〜3杯の水を平素は取る様にしている。
戸外での活動時はお茶や水を発汗量に合わせて摂取するよう心がけている。

60代 男性 勤務医 神経内科
勤務中はほとんど摂らず、常に脱水気味です。仕事の途中で離脱しないためで、家にいるときに一日分のほとんどを摂ります。どうせ奴隷労働だからと諦めています。


~500ml

50代 女性 開業医 一般内科
膀胱炎になりやすいタイプなので、できるだけ摂取したいが、朝にコーヒーを500ml飲んで、それで終わりになることが多い。

30代 女性 勤務医 救急医療科 集中治療科
本当は1日1リットル飲まなきゃとは思っていますが、食事のときにのむお茶程度、1日500も飲めていないと思います。

60代 女性 勤務医 腫瘍内科 その他 消化器内科 緩和医療
患者さんには摂りなさい、と言っているのですが医局は涼しいし、コーヒー以外ほとんど飲まないです。

60代 男性 開業医 泌尿器科
食事だけで1,000mlは取れているし、室内での仕事なのでさほど水分摂取の必要はなし。

60代 男性 勤務医 一般内科 老年内科 リハビリテーション科
勤務中のトイレ回数を減らしたいため。
ただし帰宅後はビールで利尿つけています。

50代 男性 開業医 整形外科・スポーツ医学
手術中にトイレに行きたくなることを避けるため、あまり水分を摂取できません。


意識的に水分補給をしているという医師が多く、飲んでいるものは水・お茶と答えている方が多いようです。
ただし、医師という職業の特性上、手術などが長時間にわたる場合に備えて水分摂取を意図的に避けているという医師もいました。

水分補給は、日々の健康維持において欠かせない要素です。医師の実践から学べるのは、生活スタイルや体調に合わせた柔軟なアプローチが重要であるということです。特に、これからの季節には自分に最適な水分摂取法を見つけ、健康を守るための意識を高めていくことが大切です。
医師の知見を参考に、あなたも適切な水分補給を心がけましょう。

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