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次世代のがん治療「CAR-T細胞療法最前線」信州大学に潜入!

通常の免疫機能だけでは完全に死滅させることが難しい難治性のがんを対象に開発された治療法が「CAR-T細胞療法」です。患者さん自身の細胞を用いてがんと闘うこの新たな治療法は、多くの注目を集めています。
そんなCAR-T細胞療法をリードする信州大学医学部に潜入してきました!

CAR-T細胞製造の現場に潜入

まずはじめに、信州大学医学部小児医学教室の田中美幸先生に、細胞を培養する先端細胞治療センターのクリーンルームを案内していただきました。

「ちょうど数日前にアフェレーシスで採取した細胞の培養を開始しました。細胞数を数え、次の工程に移るための作業です。基本的に、1回の製造工程で1人の患者さんの細胞を10日から2週間かけて培養します。同時に2人の患者さんのサンプルを扱うことはありません」(田中先生)

信州大学医学部では、患者さんの取り違えがないように、2つの部屋を用意しています。このクリーンルームでは遺伝子導入装置を用いてT細胞に遺伝子を導入し、CAR-T細胞を発現させます。

現在、衛生管理担当者やプロジェクトに関わる小児科医など9名のスタッフが携わっています。田中さんのように基礎研究に携わるスタッフも作業室に入り、一緒に作業することもあります。

T細胞を採取するアフェレーシスの現場を見学

T細胞を採取するアフェレシスが行われている現場を、信州大学臨床検査部の堀内一樹先生にご案内いただきました。

「人間の体に循環している血液量の1.5倍から2倍程度の血液を採取するため、2時間半から3時間程度かかることがあります。そのため、患者さんが少しでもリラックスできるように、テレビを観られるようにしたりしています」(堀内先生)

CAR-T細胞療法は、医師、看護師、臨床検査技師の3名が携わり、医療機器の調整をしながら行われるため、頻繁に行う治療ではありません。しかし、信州大学ではより多くの患者さんを救いたいという思いから、積極的にこの治療に取り組んでいます。

信州大学がCAR-T細胞療法を開始するきっかけや最新の研究について、センター長の中沢洋三先生にお話を伺いました。

>>>中沢先生の対談動画本編は、メドピア公式YouTube「MedPeer Style」にて!

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