2,500名の医師に調査! 医師になろうと決めた時期とその理由
小学生のなりたい職業でも上位にランクインするなど、子どものあこがれでもある医師。そこで、現役医師はいつ医師を志すようになったのか、また、そのきっかけを医師2,500名に聞いてみました。
高校生以降に医師への道を決めたという回答が約6割!
現在、医師として活躍する方の約6割は将来の進路について真剣に考え始める高校生の時期以降に、医師を志したようです。
大学受験を考えるタイミングで、「医学部」という選択肢が出てきたのでしょうか。
医学部受験のエピソードはこちら
「高校生」
50代 男性 勤務医 一般外科
高校の部活最後の大会の1週間前に捻挫をしてしまった。最初に行った診療所で”治るのに2週間はかかる。大会はあきらめたほうがいい”と言われたが、あきらめきれず近所のスポーツドクターを受診したところ”大会に間に合わせてあげる”と言われ治療を受けた。1週間後には痛みも引き大会に出場し過去最高の結果を残せた。将来の目標など持ってなかったが、そこで患者さんの希望に応えられる医師を目指そうと思った。
60代 女性 勤務医 産業医
高校3年で進学を考えたとき。男女雇用機会均等法などなく、友人の姉や従姉妹が優秀な成績で大学を出ても普通の企業では女性だと言うことで研修さえ受けさせてもらえないと知り、免許がある方が良いと思って目指しました。実際には医学の分野でも当時は男女差別がありましたが。
40代 女性 勤務医 一般内科
高校に入ってから、この成績なら医学部に入れるかと思ったのが一番でしょうか。親戚など周囲に医師もいず、医師の生活のイメージもありませんでした。結果的にはこの職業でよかったんだと思っています。
「高校卒業以降」
40代 女性 勤務医 耳鼻咽喉科
父が医師だった事もあり、医師にはなりたくなかった事と、他になりたい職業があったが、夢だった職業は就職試験の倍率が高過ぎて、現実的ではないと高校2年の時に断念。ただ、他の職業は考えられず、進学校だった事もあり、医学部を卒業して、夢だった職業を再度目指す事にしたが、結局、臨床医になってしまった。今となっては、夢だった職業より医師の方がむいていたと諦めがついた。
40代 女性 勤務医 リハビリテーション科 一般内科
他にやりたいことがあったのでそちらに先に進みました。ボランティアの一貫としてProBonoができるのが医師含め専門職の魅力だとおもいます。米国の法律関連のNPOで弁護士の方々がProBonoとして関わっているのを見て自分は医療関係でそのように関わりたいと思ったのがきっかけのひとつになりました。
50代 男性 勤務医 精神科
人生の進路が決まらずに時間稼ぎで、親の勧めもあって、医学部に入学しました(将来、歯科よりは潰しが効き、当時、薬学部が4年制でした。)。大学卒業後に、研修ローテーションをしつつ、医師を続けるかを考えながら、研修期間中に、診療科を決定しました。
医師を志すようになったきっかけは千差万別。
少数派の「物心がついた頃(未就学)」「小学校低学年」の声も聞いてみました。
「物心がついた頃(未就学)」
30代 女性 勤務医 神経内科
親から聞いたところによると、幼稚園年長の頃には「将来の夢お医者さん」と言っていたそうです。就学前は喘息発作で病院へ行く機会が多かったためかと思われます。小学校の卒業文集には「医師になる」と書いていました。
30代 男性 勤務医 精神科
父が医師。両親は何も言わなかったが、祖父母が将来病気を見てね、と良く言われていた気がする。もちろん父への尊敬の念もある。
30代 男性 勤務医 整形外科・スポーツ医学
気管支喘息持ちで発作時の吸入処置をしてもらって症状が寛解した際に目指そうと思った。今は全く違う科にいますが。
「小学校低学年」
50代 男性 勤務医 心療内科 精神科
父が医者なんで洗脳されて医者になった、大学入学願書も私ではなく、父が書店で購入してきて、受験、日本で当時2番目に高学費の私大医学部に入学、そこまでして父は私を医者にしたかったのか、、、と思った。クラスで成績が下から2、3番だったんで、こんな成績悪いのに医大が合格させたことにびっくりした。
父へ教師になりたいと言ったら、教師でメシが喰えるか!と一喝され、医者以外の選択肢はなさそうでした。母校の同級生も開業医ご子息、ご令嬢が多く、レール敷かれた人生と多く同級生がよく口にしてました。高校時代に停学くらった学生も意外といてアメージングでした。
40代 女性 勤務医 一般内科 リハビリテーション科 形成外科
錠剤が飲めず、親から責められた。医者になれば自分で好きな剤型を処方できるから怒られずに済むと思った。高校生くらいで錠剤が飲めるようになったし、自分には処方できないことを知ったが、ネガティブな感情のパワーが強くてとりあえず医者になった。
40代 女性 勤務医 放射線腫瘍科 放射線科
将来の夢を聞かれたときに、別の夢を言うつもりだったが、前の席の人がそれを言ってしまい、同じことを言うと芸がないと思い、とっさに出た言葉、それが言霊となってしまった。
少数派の意見にはユニークなエピソードも!
それぞれが医学の世界への一歩を踏み出した背景には、家庭環境や個人の経験・情熱、さらには偶然の出会いまで、多種多様なストーリーが存在しました。
医師という職業を目指すきっかけには、単なる興味や使命感だけでなく、深い動機や感動的な瞬間が関わっているようです。
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